お酒は「百薬の長」といわれていますが、AGEとの関係は?

お酒といっても思い浮かぶものがいろいろあります。

糖質を含むという観点でいえば、

日本酒・ビール・ワインなど醸造酒には糖質が含まれているものと、

焼酎・ウイスキー・ブランデーのように蒸留酒には糖質が殆ど含まれて

いないものがあります。

あなたはどのお酒が好みですか?

お酒は適量であれば、「百薬の長」と言われています。

少しのお酒であれば、血液の循環を活性化し、胃液の分泌が促され、

食欲が健全に刺激します。交感神経を抑える働きもあり、気持ちが

リラックスすることもあります。

確かに少量のお酒であれば、気持ち的にもほろ酔いになります。

そうすると勢い増してどんどんお酒の量が増えてきたりすることもあったり

しますので注意が必要ですね。

お酒とAGE

お酒の成分がカラダに良い成分もあったりします。

その代表的なものが赤ワインに含まれるポリフェノールの一種

「レスベラトロール」という成分です。

ポリフェノールの効用といえば、抗酸化作用が有名です。

カラダの酸化を防ぐ成分です。

この赤ワインは、醸造酒の中では糖質が少ない部類です。

ポリフェノールの効用で、体内の糖化や酸化を防ぐとなれば、

お酒を飲むんだったら赤ワインがいいかもと思いますよね。

実際にフランス人は、肉料理など脂っこい食事が中心にもかかわらず、

心臓病による死亡率が低いのです。その理由が、食事と一緒に赤ワインを

飲むからだそうです。

ただ、赤ワインは飲み口がよいので飲みすぎてしまうことが多いです。

いくらポリフェノールが含まれているからといって飲みすぎてしまえば、

お酒にはアルコールが含まれているので、逆効果になってしまいかねません。

アセトアルデヒド

アルコールがやっかいなのは、アルコールを分解する過程で産生される

アセトアルデヒドという物質です。

このアセトアルデヒドは毒性が強く有害な物質で、ブドウ糖の10倍以上

のAGEをつくります。

アルコールは、まず胃や腸で吸収されます。胃から約20%、小腸から約80%です。

吸収されたアルコールは血液と一緒に全身に運ばれます。

そして肝臓で代謝されますが、その代謝物がアセトアルデヒドです。その後、

このアセトアルデヒドがアセテート(酢酸)に分解されます。

アセトアルデヒドを分解する力がヒトの体質によってそれぞれ違います。

この違いでお酒に強い弱いという喩えがされたりします。

アセテートはその後血液によって運ばれ、筋肉や脂肪組織で水と二酸化炭素に

分解され、体外に排出されます。

二日酔い

アセトアルデヒドがアセテートに分解されず体内に残り、AGEがどんどん増加

した状態、これがまさに「二日酔い」の状態です。

アセトアルデヒドは毒性の強い物質です。

毒性の強い物質はできるだけ早く体外に排出することを心がけることにこしたこと

はありません。

その為にはとにかくお酒を飲みすぎないことです。

 お酒に弱い人と強い人の違い

あなたは、少量のお酒でも顔が真っ赤になったりしませんか?

また、気分が悪くなったりしませんか?

これは、アセトアルデヒドをアセテート(酢酸)に分解する力が弱いためです。

お酒が合う、合わないという表現なら、お酒が合わないタイプの人になります。

体質によるものですね。

アセトアルデヒドをアセテート(酢酸)に分解するときに必要となる酵素、

2型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)が欠損しているかどうかなのです。

ALDH2は、活性型と欠損型があります。

欠損型はさらに低活性型と非活性型に分かれます。

ALDH2
  • 活性型

  • 欠損型 ・・・ 低活性型

非活性型

このALDH2は、遺伝子レベルで決まっています。

日本人の多くは遺伝子レベルで欠損型なのでアセトアルデヒドを分解する力が弱いのです。

自分がどのタイプなのかは容易に想像できると思います。

ちなみに私はお酒に弱いので、ALDH2は欠損型の低活性型と想像できます。

私はお酒はほとんど飲みません。

夏は缶ビール(350ml)1本程度をたまには飲んだりしていましたが、

その程度です。

お酒の適量を知っておこう

お酒の適量は人によって違いますが、

「健康日本21」における「節度ある適度な飲酒」として、

1日に純アルコール量が約20gの飲酒として示されています。

純アルコール量の換算目安は、

ビール中瓶1本(500ml) 20g

清酒1合(180ml) 22g

ウイスキーダブル(60ml) 20g

ブランデーダブル(60ml) 20g

焼酎1合(180ml) 50g

ワイン1杯(120ml) 12g

焼酎は清酒と比べて同じ1合でも純アルコール量が2.5倍も入っています。

1日に20gの純アルコール量は、あくまでも節度ある適度な飲酒の純アルコール量

の目安であって、自分が飲む場合の適量とはなりえません。

AGEという側面から見ても、

お酒そのもののAGE値は低いので飲んでも大丈夫かなと思ってしまいますが、

アルコールが分解されていく過程で産生されるアセトアルデヒドという代謝物が、

ブドウ糖の10倍AGEをつくりだすことが問題になります。

お酒は「百薬の長」とは言われているけれど、

お酒を飲まなくてもよいなら飲まない方がよいと思っています。

お酒を飲む方はほどほどに。

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